リツちゃんは10歳の男の子です。

麻酔をかけた後に写真を撮ったので少し眠そうです。
本日、精巣が左右で大きさが異なるのと、おしりにできものができたため麻酔をかけて精巣を摘出する手術とおしりのできものをとる手術をしました。
手術は予定通り終了。精巣もおしりのできものも悪いものじゃないといいなぁと思います。
さて、
以前から左耳の外耳炎が起こっており、定期的に通ってもらっていたため、手術が終わって麻酔が覚めるまでの間、耳の洗浄を行っていました。
右耳の洗浄が終わって左耳を見ると、奥の方にこげ茶色の毛のようなものが生えていました。
・・・あれ、おかしい。
リツちゃんは毛色は白のはずだ。なぜこげ茶の毛が奥の方にあるのか。。。
耳のかなり奥の方だったので細長い鉗子(かんし、ものを摘まむ道具です)をつかって茶色の毛をつかみにいきました。

そしたらなんと、、、耳の奥から草の種のようなものが出てきました。これがあってずっと耳がよくならなかったのね。。。
以前、耳の中を覗くカメラのお話をしましたが、種が思った以上に奥にあってわからなかったのだなぁと思います。
これで外耳炎もよくなるといいなと思います。なかなか気づけなくてすみません。。。
ついでにですが、


今回とったおしりのできもののを顕微鏡で観察するとこんな細胞が見えてきました。
細胞の形から肛門周囲腺腫瘍の可能性が非常に高いと判断します。肛門周囲腺腫瘍の細胞は、肝臓の細胞と形態が似ていることが特徴です。(肝細胞も上の写真と同じような細胞が見えてきます!)
去勢していないオスのわんちゃんでわりと多くみられるものになります。

リツちゃん、短時間で手術が終わって、麻酔の覚めがよかったので日帰り入院になります。1週間後に再診にきてもらいます。
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